読み方
サッサー
概要
Sasserは、2004年5月に発見されたコンピュータワームで、Windows OSの脆弱性を悪用して自己複製しながら感染を広げる特徴があります。インターネット経由で迅速に広まり、ユーザー操作を必要としない感染能力を持つことで広く注目されました。
流行した時期
2004年5月初旬から中旬にかけて急速に拡散。
感染経路
- WindowsのLSASS(Local Security Authority Subsystem Service)の脆弱性を悪用。
- インターネット接続を通じて脆弱なシステムをスキャンし、自動的に感染。
- ファイルのダウンロードやメールの開封を必要としない。
ターゲット
- Windows 2000、Windows XPを主な対象。
- パッチ未適用のWindowsシステム。
症状
- システムが頻繁にクラッシュし、強制的に再起動される。
- ネットワークトラフィックが増加し、ネットワークの遅延や停止を引き起こす。
- ユーザーが操作できないほどPCのパフォーマンスが低下する場合もある。
社会への影響
- 世界中で数十万台以上のコンピュータが感染し、特に企業や公共機関のネットワークが大きな被害を受けた。
- 鉄道や航空会社、政府機関など、多くの重要なインフラの運用が停止。
- IT部門の緊急対応が求められ、多大なコストと労力が発生。
- セキュリティパッチの即時適用の重要性が再認識されるきっかけとなった。
プログラム言語
- C言語で記述。
Sasserは、ユーザーの操作なしで広がるワーム型ウイルスの恐怖を示した代表例で、システム管理者にとって迅速な脆弱性対応の重要性を強調する事件となりました。