読み方
ブラスター
概要
Blaster(別名:Lovesan)は、2003年8月に発見されたワーム型コンピュータウイルスです。Windows OSの脆弱性を悪用し、インターネットを通じて自己複製を繰り返し、感染を広げる特性を持っています。特にDDoS(分散型サービス拒否攻撃)を行うよう設計されていました。
流行した時期
2003年8月中旬から下旬にかけて急速に拡大。
感染経路
- WindowsのRPC(Remote Procedure Call)サービスの脆弱性を悪用。
- インターネットに接続されたWindowsコンピュータをスキャンし、脆弱なシステムに自己インストール。
- ユーザーの操作を必要とせずに感染。
ターゲット
- Windows 2000、Windows XPを主な対象。
- パッチ未適用のWindowsシステム全般。
症状
- システムが再起動を繰り返す。
- ネットワークトラフィックが増加し、システムのパフォーマンスが低下。
- Windows UpdateサイトへのDDoS攻撃を試みるコードを含む。
社会への影響
- 世界中で数百万台のコンピュータが感染し、ITインフラが混乱。
- 企業や政府機関のネットワークが影響を受け、業務が停止するケースも発生。
- 修復作業やパッチ適用に多大なコストと時間が費やされた。
- セキュリティパッチの適用とファイアウォールの重要性が広く認識されるように。
プログラム言語
- C言語で記述。
Blasterは、ユーザーの介入なしで感染する脅威を持ち、ネットワークセキュリティの改善が急務であることを示した重要な事件の一つです。