読み方
メリッサ
概要
Melissaは、1999年3月に発見されたマクロウイルスで、電子メールを通じて急速に拡散しました。Microsoft Word文書に仕込まれたマクロを利用して感染し、他のユーザーにウイルスを広げる仕組みを持っていました。
流行した時期
1999年3月末から数週間にわたり世界中で大流行。
感染経路
- 電子メールの添付ファイル「Important Message」などに含まれるWord文書を開くことで感染。
- 感染すると、Microsoft Outlookを使用して感染者の連絡先全員にウイルスを含むメールを自動送信。
ターゲット
- Windows OSを利用している個人および企業のパソコン。
- 特にMicrosoft WordとOutlookを使用している環境。
症状
- 感染したWord文書を開くとマクロが実行され、メールが自動送信される。
- ネットワーク上で大量のメールトラフィックを発生させ、メールサーバーが過負荷になる。
- 一部の感染者では、文書ファイルが破損する場合もあった。
社会への影響
- 数百万台のパソコンが感染し、世界中の企業や政府機関が被害を受けた。
- メールサーバーがダウンする事態が相次ぎ、業務停止や修復コストが発生。
- ウイルス拡散防止のため、多くの企業が電子メールシステムを一時的に停止。
- サイバーセキュリティにおけるマクロウイルスの脅威が広く認識されるようになった。
プログラム言語
- Microsoft Wordのマクロ言語であるVisual Basic for Applications (VBA) を使用。
Melissaは、メールベースの感染拡散とマクロの悪用という新しい手法を取り入れ、情報セキュリティの脆弱性を浮き彫りにした重要な事例です。